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虹色の和菓子かわいい!季節限定「雨上り」【越乃雪本舗大和屋/新潟県】

雨上り商品画像

ふわりと広がる虹のグラデーション。
思わず「かわいい…きれい…」とため息がもれる「雨上り」は、新潟県の老舗和菓子店「越乃雪本舗大和屋(こしのゆきほんぽやまとや)」が手がける季節限定の上生菓子です。ガラス皿にそっとのせるだけで、涼やかな雨上がりの空を見ているよう──その繊細な美しさを、五感で味わいます。
今回は、SNSでも話題の「和菓子かわいい」世界を、実食レビューします。記事の後半では同店の看板商品「越乃雪」もご紹介しています。ぜひご覧ください。

目次

ときめく虹色!かわいい上生菓子

約2年前からSNSをフォローしていた越乃雪本舗大和屋さん。

「雨上り」は、雨上がりの空にかかる虹が表現された上生菓子です。
同店のSNSで偶然みかけたのだけど、その時の胸の高鳴りといったら! もう、もう・・・ときめいてしまった。

商品イメージカット
雨上り(4個入り、2,160円+送料)
※季節限定。現在は販売終了しています

光に透ける虹色は、磨りガラスのように柔らかな空気をはらんでいて。お皿にのせて、間近で見てみたいという強い欲求に任せるまま注文しました。

「雨上り」を実食!

ナカガワ

もっちりとした弾力の求肥、あんこの優しい甘みが口の中でとけあう幸せ。
口溶けがなめらかな白あんは主張しすぎず、全体にバランスのとれた味わいに仕上がっています。

虹色の和菓子「雨上り」

主役は、紫、青、緑、黄色、薄紅を表現した虹色の細工羊羹。それを白あん入りの大福にまとわせています。

梅雨の時期に登場する和菓子としては、虹はポピュラーな題材ではあります。ただ様々なお店が趣向を凝らしている中、衣のような見せ方に​目を奪われました。

ナカガワ

まるで十二単の唐衣のように雅やか。とても上品です。

これは私の感覚だけど、「虹」は幸せの象徴でもあると思っていて。出現条件が限られているのと、あっという間に消えていく儚さとあいまって、見つけた時の高揚感に特別なものを感じる。優しい色彩もすてき。

こちらは梅雨の時期限定。期間限定が惜しいですが、季節のうつろいとともに意匠を変えるのが上生菓子なので、買えたらラッキーということで。来年もどうか販売されますように!

新潟県長岡市の老舗「越乃雪本舗大和屋」

越乃雪本舗大和屋は江戸時代の1778年に新潟県長岡市で創業した、約230年続く老舗です。

お店の始まりは、安永7年(1778年)に9代目長岡藩主の牧野忠精(まきのただきよ)が病に伏した時のこと。同店の初代・大和屋庄左衛門の献上したお菓子によって忠精公が快癒、たいそう喜んだ藩主は菓子に「越乃雪(こしのゆき)」の銘を与え、大和屋庄左衛門は長岡藩御用達の菓子司(かしし)※1となりました。

年号が明治に変わり廃藩置県が行われ、長岡藩が消滅した後も。そして戦中戦後、現代に至るまで、一度も途絶えることなく今に受け継がれきた「越乃雪」。
同店の看板商品であるとともに日本三大銘菓の一つに数えられる、名実ともに素晴らしい菓子として知られています。

越乃雪イメージカット
※画像は越乃雪本舗大和屋オンラインショップより引用

「越乃雪」は、地元・長岡産の糯(もち)米から作られた特製の寒ざらし粉に、徳島県の特産・和三盆糖を配合した「押し物」です。きめ細やかな口溶け、端正な意匠は、越後に降り積もる雪になぞらえて作られたそう。

ナカガワ

寒ざらし粉とは白玉粉の別名。昔は冷温設備がなかったため、冬季の冷たい水を使い、寒風にさらして作っていたことから名付けられました。
また、和三盆糖は岡田製糖所(創業は200年以上前!)製。まぶす際に使われるサラサラとした「かわき」ではなく、水分を多く含んだ「生」を使用しているのだとか。この「生」が食感のキモになっているのかも。

さて、初代・大和屋庄左衛門がイメージした雪とは。ここでお店の地元、長岡市についても触れておきたい。

※1 菓子の専門店

地元の長岡市は豪雪地帯

雨上り商品画像

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この記事を書いた人

編集・ライター歴25年超のグルメライター。大学時代に京都のタウン誌でアルバイトをスタートし、京都・大阪、東京で多種多様な雑誌に携わり、食べまくる。2014年にフリーランスへ転向してからも食道楽は相変わらずで、これまで食べてきた数は店取材・お取り寄せ含めて計3,000以上。

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