富山県の老舗和菓子屋「薄氷本舗 五郎丸屋(うすごおりほんぽ ごろうまるや)」が季節・数量限定で販売している「きせつのさがしもの」を実食レビュー。寒天の透明感を活かした半生の琥珀糖が、実に美しかったのです。通販情報や日持ちについてもご紹介しています。
「きせつのさがしもの」の美しいビジュアルにひとめぼれ

※購入時期によってバージョンが異なります
薄氷本舗 五郎丸屋の「きせつのさがしもの」は、季節限定・数量限定の琥珀糖。毎週金曜日に公式オンラインショップで販売されているんだけど、大人気なので買いそびれること数回。
永遠に無理かもと半ば諦めていたのだけど、2025年の春バージョンを運良く手に入れることができた(現在は夏バージョン)。
最大の魅力は、まるでガラス彫刻かのようなビジュアル。光を受けてキラキラと輝く様子が、まあ美しいこと・・・。平たいお皿に並べて、じーっと眺めていたくなるような、芸術品とも言うべきか(大げさじゃなくてね)。

春の草木の芽生えを想起させる、薄紅色や黄緑色などの淡い色合いもキュンとする。
9粒にはそれぞれカクテルの名前が付けられているんだけど、春の色と”ダブルミーニング”になっているんよね。
例えば「グリーン・アラスカ」は春らしい萌葱色とも言えるし、ピンクの「バカルディ・カクテル」は桜色のよう。
作り手が仕掛けた小粋な演出。こういうところ、ホント好きだなぁ。見ているだけで心が沸き立つ、「出合えて良かった!」そんな和菓子です。
実食!

寒天のぷりっとした心地良い食感。お砂糖の上品な甘みに、カクテルの味わいがほんのり。
ライムやペパーミントリキュールが爽やかに香る「モッキン・バード」や、あっさりとした柑橘の甘みの「アドニス」など、”洋”でありながら、和菓子らしい繊細な風味づけに感動すら覚える。
さっさと食べてしまってはもったいない。光に透かしてみたり、手のひらでじっくり愛でてみたりしながら大事に味わいたい。
「きせつのさがしもの」はガラス造形作家と和菓子屋のコラボレーション
製造元は、富山県小矢部市(おやべし)で260年以上の歴史を持つ「薄氷本舗 五郎丸屋」。
16代目の渡邉克明さんが、硝子造形作家・山本真衣さんの作品『Breeze ブリーズ』に一目惚れしたことがきっかけで生まれた品だそう。
「この作品が和菓子になったら・・」お互いが抱いていた思いから意気投合した2人は、渡邉さんがバーテンダーに指導を仰ぎ、カクテルの色や味わいで風味を表現。そして山本さんが形や色、配列などで監修を担当。
異業種のコラボレーションで誕生した品は、プロフェッショナルな仕事ぶりが伝わってくる完成度の高い逸品に仕上がっている。



色や味わいで季節を表現している点も本当にすてきだから、改めて紹介させて!


※画像は五郎丸屋オンラインショップより引用
今発売中の夏バージョンは、夏空のような青色に、冷たい小川を思わせる水色や透明、夏の夕暮れのような淡いオレンジなどを基調としている。
それぞれに名付けられたカクテルの名前も夏にぴったりだ。例えば、涼しげなミントリキュールを使用している「モデラート」や、爽やかな柑橘系のカクテル「ミッドナイト」など。
味わいだけでなく、色や形、名前もふくめて季節を想起させるところに和菓子の魅力を強く感じるし、和菓子屋の矜持が現れている。



「この色はあの夏の日の・・・」と思い出に浸りたくなってしまうような、ノスタルジーを感じるところも、すごく良い。
小矢部市の薄氷本舗 五郎丸屋について
五郎丸屋を紹介するには、小矢部市にも触れておきたい。
薄氷本舗 五郎丸屋のある小矢部市は富山県西部、石川県との県境にある人口約3万人の地方都市です。
戦国時代には、加賀藩主・前田利家によって今石動城(いまいするぎじょう・現在の小矢部市今石動町)が築かれ、城下町兼宿場町として栄えた地。
水運の重要な拠点となった小矢部川や、富山の名峰・立山が一望できる絶景の稲葉山、平安時代に源平合戦の戦場となった倶利伽羅峠(くりからとうげ)など、見所多数。


気候は日本海側気候の影響を受けていて、冬季は1日に50cm積もることもあるとか。
朝晴れていても夕方に雪が降るなど天気が変わりやすいのも特徴です。
富山の美しい自然を投影した、モダンな和菓子


そんな土地に構える和菓子屋の代表銘菓が「薄氷」。雪深い小矢部に春の兆しが訪れるころ、水田に薄い氷が張る様子を表現した叙情的な品だ。
薄いせんべいに、徳島県産の高級和三盆糖を独自の製法で塗り広げたお菓子は、薄い氷のごとく口の中であっという間に溶けてなくなります。
割れた氷のような、不揃いの形も特徴的。


※画像は五郎丸屋オンラインショップより引用
詩的でありつつ野暮ったさが皆無なのは、余計な造形をそぎ落としているからだろう。
このお菓子が五代目・五郎丸屋八左衛門によって1752年(江戸時代)に誕生したというから、驚きだ。



モダンなデザインが最高!これ令和のお菓子じゃないんよ、江戸時代からあるんよ。時代を感じさせない、シンプル・イズ・ベスト。
何気ない日常に潜む、美しさをとらえる審美眼。全てを語らずとも、客が一目で察することのできるデザイン。
「五感で四季を愛でる」という和菓子の精神性を肌で感じることができる、素晴らしい和菓子屋さんです。
きせつのさがしもの 春色の商品情報・通販・店舗情報まとめ
商品名:きせつのさがしもの(春色)
内容量:9個
価格:3,780円+送料
賞味期限:約1ヶ月(詳細は食品表示を参照)
保存方法:高温多湿を避けて保存
原材料・栄養成分
原材料:砂糖(国内製造)、寒天、リキュール、スピリッツ、ラム酒、ブランデー、ワイン、ライム、レモン、ザクロシロップ/香料、酸味料、苦味料、着色料(金箔、黄4、黄5、青1、赤106)、(一部に小麦・リンゴ・オレンジを含む)
栄養成分(100gあたり推定値):エネルギー286kcal/たんぱく質0g/脂質0g/炭水化物74.0g/食塩相当量0g
店舗情報
薄氷本舗 五郎丸屋
公式サイト:https://goromaruya.com/
公式オンラインショップ:http://store.goromaruya.com/
〒932-0045 富山県小矢部市中央町5-5
TEL.0766-67-0039
営業時間 火~土9:00~18:00、日~17:00
定休日 月曜日
きせつのさがしもの(春色)のQ&A
- ギフトにおすすめできますか?
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年齢問わず、どなたにも自信をもっておすすめできるギフトです
- のしはつけられますか?
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手提げ、のし紙を希望する場合は備考欄に記入(内のしの指定はできません)。※詳細は店舗へ要問合せ
- ギフト包装はできる?
-
詳細は店舗へ要問合せ
- いつどこで販売されていますか?
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毎週金曜AM8時より公式オンラインショップにて予約販売を受付中。催事やイベント限定品は、期間限定出店(ポップアップ)にて購入が可能。詳細は薄氷本舗五郎丸屋のX(旧Twitter)にて確認を。
- どれくらい日持ちしますか?
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初春の室内保存で1ヶ月程度日持ちしました。
※あくまで筆者の所感です。商品にある説明にしたがっての保存をおすすめします。 - 決済の種類を教えて
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クレジット、代金引換、後払い(コンビニ・郵便局)
- 一度に何箱買えますか?
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1人あたり2箱まで
- 宅配ボックスへ届けてもらえますか?
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6月~9月は不可
- いつでも買えますか?
-
期間限定、数量限定販売です。
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